ライトタッチ奏法 / ピックアップ編 | ~ イチゴイチエ ~

ライトタッチ奏法 / ピックアップ編

前回の記事では弦の振動について掘り下げました。


この話からいくと、弦振動が回転運動を行なっている以上、同じポイントをピッキングする場合は、どのような弾き方をしても得られるトーンは基本的に同じと言えます。
もちろん弦に触れる際の指の面積や、指のリリースのタイミング等によって音は変わるのですが。


なのでピックアップを使用しない、アコースティックギターやガットギターにおいては自分の好みのニュアンスを出す弾き方で問題ないと思います。

「じゃあエレクトリックギターでも自分の好きなように弾いていいのでは?」となりますよね。


答えは、
「好きに弾いてOK!!」です。爆


僕は、音楽には確実な『答え』というものは無いと思っております。
当然スケールやコード進行といったものには、ある程度決められた回答はあります。ただそういった理論をいくら踏まえたからといって、良い音が出るという事ではないので。

さらにはその『良い音』にも人によって千差万別の価値観がありますし。

ということで、あくまで僕の考察になります。
信じるも信じないも、参考にするもしないもご自由です。
(まぁ、言ってみれば僕の自己満足な記事ですのでにひひ)




さて、「好きに弾いてOK!!」と言ったものの、それでは話が終わってしまうので引き続き、、、。

今回の考察ではピックアップと弦の振動の要素が絡みます。
因みにここでいう「ピックアップ」とは、永久磁石にコイルを巻きつけた「マグネティック・ピックアップ」の事をさします。

ピックアップの原理については、ネットで調べていただくとかなり膨大に情報がありますので簡略に、押さえどころの説明で。

これもまた小学生か中学生くらいの実験レベルの話なのですが、例によって理科系が超苦手だった僕はほとんど覚えてません。

なので間違いあったらご指摘を。



エレクトリックギター・ベースがアンプを通して音が出るようにするためには、弦の振動を電気信号に変えてやらないといけません。
それを変換しているのがピックアップです。

なんで電気に変わるかというと「電磁誘導」です。
これを突き詰めるとまたしても大学研究レベルになってしまいます。涙


小学校レベルで図解すると下記イラストのようになります。
磁束

磁石とコイルの上で磁性体(磁気を帯びたもの)が動くと、コイルに電流が流れます。
エレキギター・ベースの場合、磁性体は弦で、弦の振動の回数だけ電流に変化が起こります。
弦の振動が速くなった時、つまり音が高くなると、電流の変化も速くなります。
弦の周波数の波と電流の波が連動する性質を利用して、音を電気に変換しています。


弦の振動(周波数)を電流に変換している、ということですね。

その他の仕組みについてさらに深く知りたい場合は思いっきり勉強してください。笑
僕はこの辺でギブアップ。フレミングの左手とかオームとか、、、、。



さてさて、磁性体(弦)が振動して磁界に干渉すると磁束という磁力の量に変化が起こります。
イメージとしては下記イラストのような感じでしょうか。

弦が離れている状態。
磁束1


弦が近づいた状態。
磁束2



弦が振動をするということは、大きな目で見ると永久磁石に近づいたり離れたりする事であって、その結果として磁性体である弦との間に発生している磁束の量に変化が出ます。
磁石に近づけば近づくほど磁束は強り、それとは反対に離れ方が大きいと、その分だけ磁束に変化が見られる。
つまり弦の振動振幅が大きいほど磁束の変化が大きく、その磁束の変化がコイルに電流を流す事になる。

ここが、かなり重要なポイントです。


磁束とはイラストで示したように、磁石からの磁力線が噴水のように噴出している部分です(本来は「磁場中のある一定面積を通りぬける磁力線の垂直成分を足し合わせたもの」といった定義があるようなのですが、今回理解すべき所ではないので簡略にいきます)。



上述のポイントを再度、
磁石に近づけば近づくほど磁束は強り、それとは反対に離れ方が大きいと、その分だけ磁束に変化が見られる。
つまり弦の振動振幅が大きいほど磁束の変化が大きく、その磁束の変化がコイルに電流を流す事になる。



イメージとしては磁束の説明で比喩した「噴水」が近いと思います。
勢いよく噴出している噴水を、上の方から手のひらで押さえつけることを想像してください。吹き出し口に近くなればなるほど、水の力は強く感じ、離れると弱くなると思います。

もうココまできたらピンときたと思います。
これと同じ事が弦の振動とピックアップにもいえるのです(たぶん)。


というわけで、磁界に次回に続く!!!
次の記事はおそらく週明けになるかも、です。



今回の記事作成に伴い、下記のサイトを参考、一部引用させていただきました。
「ISHIBASHI PRESENTS エレクトリック・ギター」
http://www.ishibashi.co.jp/academic/super_manual2/e-guitar.htm


「回路のお話」
http://homepage3.nifty.com/35guitar/circuit/circuit.html